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斎藤 茂幸*; 杉山 和稔*; 諸岡 幸一*
JNC TJ8400 2000-043, 170 Pages, 2000/03
本委託研究は、地層処分における天然バリアの性能評価に資するため、天然バリア中の物質移行経路に関するデータを実際の岩盤性状を把握することにより収集し整理するものである。透水性の高い大規模な断層の存在は地層処分の性能評価に大きな影響を及ぼす。核燃料サイクル開発機構が取りまとめた「地層処分研究開発第2次取りまとめ報告書」では、天然バリアのレファレンスケース概念モデルとして、「処分場は、その安定性や性能に影響を及ぼす可能性のある活断層や透水性の高い主要な断層から少なくとも100m以上離して配置される」としている。そして、「レファレンスケースでは処分場領域内及び処分場から下流側断層までの母岩と下流側断層が安全評価の対象となる」としている。地下深部の断層の分布を把握することは、多数のボーリングに加え、坑道調査が必要となる等、一般にデータ取得が困難である。本研究ではすでに坑道が掘削され、資料としても豊富な情報がある鉱山を対象に、大規模な断層等の分布を把握し、天然バリアにおける主要な透水経路について考察するものである。今年度に実施した内容は次の通りである。(1)既存試料による亀裂、破砕帯、地質等の情報の整理、(2)坑内における亀裂・破砕帯等の構造の調査、(3)調査結果の整理、(4)主要透水構造のモデル化の検討、(5)第2次取りまとめにおける仮定に係わる評価
松岡 永憲*
PNC TJ7439 96-001, 25 Pages, 1996/03
東濃鉱山第2立坑第1計測坑道では、明世累層を対象とした掘削影響試験の予備調査が実施されている。この調査の一部分として、平成3年に動力炉・核燃料開発事業団東濃地科学センターで開発された水理学的緩み領域測定装置を用いてP1-2号孔で透水試験を実施した。試験結果から、上述の装置が明世累層に対する適用性を持つことが確認された。試験結果として、間隙水圧は坑道壁面からの深度が深くなるに従い上昇する傾向を示した。透水係数は、6.010-86.810-5cm/sの値を示し、孔口からの深度増加に対し減少傾向ではあるが、単調な減少は示していない。
吉岡 直也*; 土原 久哉*; 堀田 政国*; 木下 直人*
PNC TJ1449 96-008, 189 Pages, 1996/03
深部岩盤内に空洞などを構築するとき、空洞近傍の岩盤は力学的・水理学的な影響を受け、空洞内や岩盤内に様々な不安定現象をもたらすことがこれまでに経験されている。本研究の目的は釜石原位置試験第2フェーズとして、深部岩盤に位置する釜石鉱山250mレベル坑道(土破り730m)の掘削によって受ける影響領域について評価することである。対象とする岩盤は栗橋花崗閃緑岩を母岩とするき裂性岩盤である。平成7年度は試験坑道の掘削、および調査・試験のための準備として計測坑道と試錐孔の掘削を行い、予備計測(AE、Pac-EX、振動計測)弾性波探査、室内岩石試験、および予備解析を実施した。計測坑道は普通発破工法とスムースブラスティング工法によって掘削し、発破データの収集と掘削精度を検証した。AE計測は、掘削による岩盤内のき裂発生と進展に伴うAE波を収集し、AE信号の経時的変化とその平面分布特性を把握した。また、坑道掘削時のき裂の変位とそれにともなう間隙水圧の変化とき裂の透水性の変化を測定する計測装置Pac-Ex(パッカー付き裂変位計)測定が試行され、精度のよい計測ができた。坑道掘削時に発破振動計測が試行され、加速時計の選定と設置方法に関する基礎データを得ることができた。坑道掘削終了後に坑内弾性波探査屈折法とPS検層を行い、坑道周辺岩盤の弾性波速度分布を把握した。また、坑道内の地質・き裂調査と試錐孔のコア観察、孔壁観察を行い、対象領域の地質・き裂分布特性を調査した。さらに、試錐コアを用いて室内岩石物理・力学特性試験、およびき裂特性試験を行った。平成6年度に実施されたき裂・岩石物性データに基いた有限要素法と個別要素法による掘削解析から、坑道掘削前の対象領域における力学状態の予備的検討を行った。以上の結果から対象岩盤の発破特性の評価と試験坑道の発破パターンの設計、種々の計測・試験法の適用性評価、発破工法の違いによる弾性波速度分布の把握、岩石と単一き裂の応用・変形挙動の定量的評価を行い、さらに対象岩盤のき裂分布特性と坑道掘削後の岩盤内応用・変形状態の推定ができた。
吉岡 尚也*; 土原 久哉*; 堀田 政国*; 木下 直人*
PNC TJ1449 96-007, 349 Pages, 1996/03
深部岩盤内に空洞などを構築するとき、空洞近傍の岩盤は力学的・水理学的な影響を受け、空洞内や岩盤内に様々な不安定現象をもたらすことがこれまでに経験されている。本研究の目的は釜石原位置試験第2フェーズとして、深部岩盤に位置する釜石鉱山250mレベル坑道(土被り730m)の掘削によって受ける影響領域について評価することである。対象とする岩盤は栗橋花崗閃緑岩を母岩とするき裂性岩盤である。平成7年度は試験坑道の掘削、および調査・試験のための準備として計測坑道と試錐孔の掘削を行い、予備計測(AE、Pac-Ex、振動計測)弾性波探査、室内岩石試験、および予備解析を実施した。計測坑道は普通発破工法とスムースブラスティング工法によって掘削し、発破データの収集と掘削精度を検証した。AE計測は、掘削による岩盤内のき裂発生と進展に伴うAE波を収集し、AE信号の経時的変化とその平面分布特性を把握した。また、坑道掘削時のき裂の変位とそれにともなう間隙水圧の変化とき裂の透水性の変化を測定する計測装置Pac-Ex(パッカー付き裂変位計)測定が試行され、精度のよい計測ができた。坑道掘削時に発破振動計測が試行され、加速度計の選定と設置方法に関する基礎データを得ることができた。坑道掘削終了後に坑内弾性波探査屈折法とPS検層を行い、坑道周辺岩盤の弾性波速度分布を把握した。また、坑道内の地質・き裂調査と試錐孔のコア観察、孔壁観察を行い、対象領域の地質・き裂分布特性を調査した。さらに、試錐コアを用いて室内岩石物理・力学特性試験、およびき裂特性試験を行った。平成6年度に実施されたき裂・岩石物性基いた有限要素法と個別要素法による掘削解析から、行動掘削前の対象領域における力学状況の予備的検討を行った。以上の結果から対象岩盤の発破特性の評価と試験坑道の発破パターンの設計、種々の計測・試験法の適用性評価、発破工法の違いによる弾性波速度分布の把握、岩石と単一き裂の応用・変形挙動の定量的評価を行い、さらに対象岩盤のき裂分布特性と坑道掘後の岩盤内応用・変形状態の推定ができた。
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PNC TJ7586 95-005, 51 Pages, 1995/10
1.本資料は、試錐孔用広帯域レーダープローブの性能を把握するため、釜石原位置試験場において適用試験を行った結果をまとめたものである。2.適用試験では、物理検層として電気検層(ノルマル比抵抗、自然電位)及び音波検層(ウエーブトレイン、インテンシティログ、P波速度)を実施した。3.試錐孔用広帯域レーダーの測定は、シングルホール反射法により、指向性を考慮してプローブを90毎回転させて4方向で測定した。4.レーダー測定の解析結果、割れ目情報は物理検層の解析結果とも良い相関が得られた。
杉原 弘造*; 二宮 康郎*
PNC TN7410 90-009, 45 Pages, 1990/02
地層処分の性能評価において、掘削による岩盤への影響を正確に把握することは非常に重要である。本研究の目的は、既存の掘削技術、評価技術および計測技術を用いて、空洞掘削時の周辺岩盤挙動の計測・評価を行い、それらの精度や有効性を探り、処分場建設・閉鎖時におけるこれらの技術の適用可能性と、今後の技術開発項目の検討を行うことにある。このような目的のもとに、堆積岩盤中に長さ30mの坑道(2.5x2.5m)をNATM工法により掘削し、岩盤の変形、ロックボルト軸力、透水係数および間隙水圧の計測を実施した。この坑道を計測坑道とし、これに平行して3.0x3.0mの試験坑道を支保工としてロックボルトのみを用いて掘削した。そして初期値を採ることに力点を置いて、岩盤変位、弾性波速度、透水係数、初期応力について原位置計測を実施した。これらの試験・計測結果は事前に行った予測結果と比較し、地質観察データに基づき評価し、トンネル掘削時の坑道周辺岩盤の挙動と緩みの関係について考察した。この結果坑道周囲に弾性波の低速度域が発生し、この部分で透水性が変化していること、この部分の変化が大きいことがわかった。解析においては、室内試験結果に基づく数値解析により、概略の挙動予測ができ、これに初期地圧計測結果と坑道周囲の変化領域を考慮することにより、かなり正確に試験結果が説明できた。しかし、坑壁近傍の力学的、水理学的特性の測定方法や、力学的特性変化と水理学的特性変化の関係、緩み領域発生に係わる現象の解明等が今後の課題として残っている。